◆コルセットってどう？

腰痛で来院される患者さんの多くは、コルセットを装着して来院されます。
しかし、コルセットを巻いて来院されるということは、コルセットを巻いていても腰が痛いので来院されるわけで、本当に腰痛に効果があるのって疑問がわいてきます。

ここで、みなさんに知っておいてもらいたいのは、コルセットのメリット・デメリットです。

コルセットの良い点は、
①　装着すると今まで以上に重いものを持ち上げれるという点です。例えば、重量挙げの選手を見てもらえば分かりますが、みんな腰にベルトを巻いていますよね。あのベルトは、腹腔内圧といって、お腹の圧力を高めて腰をより強靭にする理由でつけています。

②　障害が起こったばかりの腰痛者の職場復帰の援助が出来ます。例えばギックリ腰で、コルセットを巻くと少しラクに行動できますよね。この少しラクになるというところが良いところです。ギックリ腰の方は、激痛に耐えながら仕事をこなさなければならず、少しでも楽になればだいぶ生活が変わってくるのです。

コルセットの悪い点
①　腰痛予防のため着用している方には逆効果。ＭｃＧｉｌｌにより腰痛ベルトによる腰痛予防の調査がおこなわれました。腰痛ベルトをしめている労働者とそうでない労働者を比較すると、腰痛になる確率は変わらないそうです。むしろ、重大な腰痛が出る可能性を秘めているそうです。
　また、腰痛ベルトを長期間着用していると、腰部の筋肉が腰痛ベルトに頼るあまり、あまり働かなくなりそのことが原因で逆に腰痛になりえます。

②　血圧が高い人が腰痛ベルトを着用し重いものを持つと、血圧がより上昇します。ですので高血圧の人が、腰痛ベルトを占めて、作業をすると循環器系の障害が出るリスクが高まりそうですね。




結局は、腰痛が不安なのでコルセットをつけているということは、あまり腰のためにはなっていないのです。なぜ腰が痛くなるのか、そのメカニズムを知って生活したほうがよほど腰痛予防には良いのです。
うちの治療院にもコルセットを巻いてこられる方が多くいられますが、よっぽどの腰痛でない限りすぐはずしてもらいます。また、コルセットが必要な方でも長期間の着用は避けてもらうようにしています。
なぜ、腰痛が出たのか、どのような体勢、生活態度が腰痛にかかわっているのか、知ってもらったほうがより腰痛予防になるからです。



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